【介護福祉士による】認知症の方の介護あるある

現在、親御さんなどの介護をされている方へ。いつも本当にお疲れさまです。

筆者は介護の勤務経験10年の介護福祉士(元介護士)です。

介護の仕事は、私にとってやりがいがありとても好きな仕事でした。

ですが介護士時代、実際に介護の現場に立ち、そして介護をされているご家族を見て、「プライベートで親の介護をする立場に立つとどうだろう。わたしには無理かもしれない。いや、無理だ」と常々思っていました。

きっと介護をされている方は、苦労、戸惑い、疲労、孤独、たくさんのことを胸に抱えていらっしゃるはずです。

私は10代のころ、介護の資格を取る前に、資格なし、介護の知識も0の状態で「えいっ」と介護の世界に飛び込みました。

最初のうちは、それはもう衝撃と戸惑いの連続でした。特に、認知症の方と接する上での戸惑いが大きかったです。

(その後、働きながら休日は資格を取りに学校へ行き、実務を積むことで少しずつ「介護」の実態に慣れていきました。)

認知症の方を介護をしていると、介護をしたことのない人には想像もしていないような出来事が、本当にたくさんあります

認知症のよくあらわれる症状で「暴力、徘徊、幻視・幻覚、妄想、介護拒否」など、ご本人にとっても介護者にとっても、とても辛い症状がたくさんあります。

今回は、認知症の方の介護をしていると「こんなこと、よくあるよね」ということをお話ししていきたいと思います。

認知症のよくある症状

あるあるをお話しする前に、まずは、認知症の方でよくみられる症状をご紹介します。

認知症の方のよく見られる「症状」として、認知症により脳の働きが低下することで起きてくる本質的な症状である”中核症状”と、”周辺症状”と呼ばれる必ずしも認知障害といえない行動的・心理的な症状にわけられています、

介護士は、認知症を勉強するときに必ずこの2つの症状を覚えます。

くわしくは以下の表をご覧ください。

中核症状】周辺症状】
記憶障害妄想
判断の障害幻視・幻覚
失行不安
失認介護拒否
失語せん妄
実行機能障害睡眠障害
徘徊
暴力・暴言
不潔行為

認知症の”周辺症状”の方を見てみると、暴力、徘徊など…おだやかではない言葉ばかりが並んでいますが、これらは実際に「よく見られる症状」としてあげられているものです。

10年介護士をしていた私から見ても、1つとしてめずらしくない「あ、認知症の症状だね」というものです。

こういった症状をご本人や介護者は日々抱えています。

それらを踏まえて「徘徊」「睡眠障害」「不潔行為」などから起きる…実際によくあることを、お話ししていきます。

1.便いじりや、排泄介助の拒否が大変。

介護していて言われることランキング1位なのではないかと思うのですが……….。

「介護しているってことは、オムツ(排泄)の介助とかするんでしょ⁉抵抗ないの?私にはできないわ~」とよく聞かれます。

「いやいや!排泄介助は特に大変ではないですよ!もっと他に大変なことがあります!」と毎回思っていました。

実際に、排泄介助、入浴介助などは目の前にたつと「生理的にできない……」とかいう次元ではなくなります。

たしかに仕事ではなく、自分の親や親族の排泄介助だと、最初は抵抗あるかもしれません。

ですが、自宅で介護をされていたご家族と日々コミュニケーションをとっていると、排泄介助よりも、認知症の行動であったり、体調面であったりもっと他のことでご苦労されていた印象があります。

排泄に係わることで大変なのは、オムツ交換などの”介助”ではなく、認知症で”便いじり”をして、そこらじゅうが便だらけになる。失禁が多い状態でトイレ誘導を聞き入れてくれない尿取りパットやリハビリパンツ(紙パンツ)などの拒否排泄介助の拒否など……の方が何倍も大変ですね。

2.夜中、10分に1回起きてくる日がある

これは、認知症の方に限らずですが、高齢になると夜になかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目を覚ましたり、早朝に目覚めたり……ぐっすり眠れなくなるなりますよね。

認知症でその状態になると……目を覚ますたびに朝だと思われるようです。

「おはよう~」と起きてこられて、「まだ○○時ですよ」と時計を見せ、「あら~私ったら!じゃ、もうちょっと寝ようかな」「おやすみなさい」

→10分後「おはよう~」……とこのやり取りが延々に続く夜があります。

睡眠に問題が出てくると、たいてい「睡眠導入剤」などが処方されるのですが、薬なんて全く効かない夜があるのです。(笑)

で、まあ「寝られないのなら仕方がないか」とあきらめる瞬間がくるのですが、自分が見ていないと家から出ていって外に出ていく、歩行に問題があり目を離すと転倒する…などのリスクがある場合、自分も一緒に起きて見守っておかなければならないのです。

実際に、自宅にて、夜中に頻繁に外に出ていくため警察に保護された過去のあるご利用者がたくさんいらっしゃいました。

また、そういった心配が少なくても、ご本人は朝だと思っているわけですから、「あんた!いつまで寝てるの!起きなきゃ」と起こされるのですよね……(笑)

介護士は夜勤で起きていなければいけないので耐えられますが、自宅で親にやられると発狂すると思います。

寝られないのは本当に辛い!

3.夕方に不機嫌になる

私が施設で働いていたころ、「夕暮れ症候群」というワードがよく出ていました。
黄昏症候群や日没症候群ともいうみたいです。

認知症のご利用者が夕方になるとそわそわして、帰宅願望が強くなったり、部屋中を歩き回ったりされるのです。

ときには声を荒げたり、暴力行為がみられたり…。

原因としては、夕方になると「帰宅しなければならない」「夕飯の支度をしなければならない」という長年の習慣から、落ち着かなくなることが考えられるのではないかと言われています。

他にも、夕方から介護者が送迎や食事の支度の準備をしていたり、ほかの家族が食事や家事などでバタバタしているところをみて落ち着かなくなることや、夕方から夜にかけて眠気がでてくることも要因なのではと言われています。

とにかく、はっきりとが原因がわかっていないこの「夕暮れ症候群」ですが、本当に頻繁にみられます。

不穏になることで、暴言・暴力まで出てくることもめずらしくありません。

介護をする上でこの「夕暮れ症候群」に悩ませている方は多いのではないでしょうか。

まとめ

高齢社会の現在、認知症の高齢者は、年々増えてきており、2025年には高齢者5人のうち1人が認知症になるという推定がされています。

この数字を見ての通り他人事ではないのですが、実際に認知症とはどんなものなのか理解している方はとても少ない印象があります。

今回、大変な面ばかりをピックアップしておいて何を言っているんだと思われそうですが、「認知症の介護=辛いもの」ばかりではないことを覚えておいていただきたいです。


実際私も認知症の方に救われたこと、心改めさせられたこと、勉強になったこともたくさんあります。

また、認知症の方と接する中で、気をつけていたことや、不穏時の声掛け方法などもお伝えしていけたらなと思います。

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