高齢の両親が不仲である人の抱く不安…不仲の夫婦は老後どうしてる?

「今、私の不安は高齢の両親が不仲であることです。今後どちらかの介護が必要になったときを思うと、さらに不安…。そんなに嫌いなら離婚していればよかったじゃない……!」

そんな悩みを持っている人はいませんか。

「高齢の両親が不仲であること」。

こんな悩みや不安を抱えている人、実はとても多いんです。

現代の日本では、夫婦の仲がこじれたら、無理をしてでも夫婦生活を続けていくよりも、それぞれ別の道を歩むというのもお互いが幸せになるための1つの選択肢だ。という風潮になっていっていますよね。

筆者の両親も筆者が子どものころに離婚していますし、複数の友人も、離婚を経験しています。

もちろん離婚をすることを告げられると、驚きはしますし、「そっか……大変だったね。」などと思いますが、離婚が「不幸であること」という認識はありません。

筆者自身も結婚生活の中で、わりと深刻な離婚危機が訪れた時期はありました。

ただ……当事者となると「結婚生活を続けるのが苦痛になるぐらいなら、離婚してあたらしい生活をスタートしてもいいよね」とすぐに思えるような状態ではありませんでした。

自分のこととなると、自分の置かれている環境を客観的に見ることができなくなるのは、なぜなのでしょう。

まず、「本当に、離婚していいの?子どもにとって、金銭的に、環境的に、ベストな選択なのだろうか……」と離婚すべきかすべきでないか、ぐるぐるぐるぐる決断できずにいる時間が、訪れました。

たとえば、相手が目も当てられないような不倫をしているだとか、ギャンブルにおぼれているだとか、そういった絶対的な離婚理由がない場合、「自分が甘ったれているだけなんだろうか…」なんて考えてみたり。

なんて、うだうだしているあの時の自分。(笑)

……と話がかなりそれましたが、一応「結婚」という制度に縛られていない現代人の思考を持っている(つもり)の筆者でも、当事者となるとそんな風に悩むのですから、「離婚をするのは異例」な時代を過ごしてきた高齢者が、どんなに配偶者と不仲でも「離婚」には至らないのはうなずけます。

だからと言って、不仲の両親に離婚をすすめた方がいいわけじゃない

間違った受け取り方をしてほしくないのですが、高齢者だから、「離婚」という概念がないのであれば、「子どもである私が説得して離婚させてあげたらいい!という話ではありません。

離婚という概念がないというのも、また1つの価値観であって、「離婚をしない」という選択をしているご両親の気持ちは尊重したいと思うからです。

(もし、夫婦の間でDVやモラハラ、浮気などで助けが必要な場合は、別の話です)

だったら、どうしたらいいの?

どうしたらいいのかというと、たとえ子どもであっても、夫婦のことは夫婦以外どうにもできない気がします。

だから悩んでいる人が多いのですから。

あえて、できることを挙げるとすれば、「愚痴を聞いてあげること」。

大人になってからでも、実際に母から父の悪口を聞くのは、あまり気持ちの良いものではありません。

なんだったら、親の口から愚痴を聞くのでさえ、なんだか気分が重くなるくらい。

「もっと気楽になりなよ」なんて思ってしまいます。

ましてや目の前で犬も食わない夫婦喧嘩を繰り広げられようもんなら……うんざりしてしまいますよね。

ただ、「子どもの前で夫婦の悪口を言ってはいけない」というのは大人対子どもだった時の話。

今は自分も大人。そして相手は高齢者である親なのですから、あまり聞きたくない話は聞いているようで聞き流すつもりで、自分の方が大人になって愚痴を聞いてあげる姿勢をとるしかないのです。

介護士時代、訪問介護を利用される夫婦ふたり暮らしのご利用者がいらっしゃったのですが、自宅に訪問に行くといつも夫婦喧嘩が勃発していました。

その喧嘩中、私は少しだけ口角をあげたまま貝のようにだまって立っていました。(笑)

そして、奥さんと2人きりの時には決まってご主人の愚痴(というかもう悪口)になっていたので、筆者がご主人に対する愚痴に同調するわけにはいきませんので、代わりに自分の夫の愚痴を言うというやり方をしていました。「わかる!男の人ってこういうところありますよね」と夫の愚痴大会に。
(そのやり方は良いのか悪いのか微妙ですが、自分の感情が消耗しないのでおススメです(笑))

介護士時代に見た夫婦が不仲の人の介護はどうしてた?

では、もうひとつの問題、「不仲の両親に介護が必要となった場合どうする問題」。

介護士歴10年の中で見てきた「不仲のご夫婦」は、子どもさんが色々と考えられたのか、ケアマネさんと相談して決めたのか、わりとなんとかなっていました!

例として、不仲のご夫婦はどのように介護サービスを受けていたかというと…

1.同じサービス付き高齢者向け住宅に夫婦で別々の部屋に入所。夫婦が交流をしないようにヘルパーにも周知していた。

2.全く別の施設に入所

3.同じ建物内の介護サービスを利用していたが、ご主人が自宅暮らしでデイサービスの利用、奥さんが特養入所でデイサービスも利用。デイサービスの曜日が被らないようにしていた。

と、一例ですがこんな感じでした……。

あとは、介護士全体に、「奥さんにご主人の話はしていはいけない」など周知されていたり。ご家族からの要望を聞いて、なるべくトラブルがないように努めていましたよ。

両親についての心配や悩みを解消するには?

家族がいると、どうしても家族にまつわる困りごとや心配ごとが出てきますよね。子どもが幼いころや、両親が高齢になると、特に。

この悩み、どうしたらいいんだろうと悶々としているときにできる事は、「経験者に相談すること」と、「専門家に相談すること」です。

まだご両親がお元気であれば、同じようにご両親が不仲の人に話を聞くのが1番です。「こんな時どうしてる?」と。同じ心境にいる人に共感を得るだけでも心は軽くなりますし、先に経験されている方だと、なにか対処法を教えてもらえるかもしれません。

そんな人が周りにいなければ、ネットで探せばいいのです。

そして介護が必要になってきたときに出てくる悩みごとは、相談窓口やケアマネさんや介護士さんになんでも相談してみてください。

なにごとも自分だけで抱え込むと良い方向には向かいませんので、上手く吐き出していってくださいね。

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