【介護士の本音】こんなご利用者とご家族は困る

いきなりですが、筆者は介護施設で10年の勤務経験のある介護福祉士です。

高齢の親御さんがいらっしゃる方は、すでに親後さんが介護施設を利用していたり、今後利用する可能性がありますよね。

そんな時に介護士と接することが出てくると思います。

介護士をしていると、「大変な仕事よね~」とよくご家族から声をかけていただいていました。

その時は、「いえいえ楽しいお仕事ですよ^^」なんて返事をしていました。

その言葉になんの偽りもなかったのですが、「大変ね」の返答に「大変じゃない」と答えると嘘になります。

介護の仕事の何が大変かというと紛れもなく1番は「人手不足」によるものでしたが、やはり、ご利用者対応、ご家族対応でも大変なことはありました

ですが、介護の現場で日常的に起きる、認知症の方の症状である「帰宅願望により施設を抜け出そうとする」「モノとられ妄想で大騒ぎ」や、夜間に頻繁に起きる……

などのよくある介護のハプニング的なことは「嫌だったこと」として記憶には残っておらず「大変だった(笑)」と成し遂げた達成感というかそういったことも含めて楽しかったので今回は、介護の大変なことを書くわけではありません。

(介護士として関わったので、仕事だと割り切っており、勤務時間が終われば終了するので多少のハプニングも楽しいと思えました。ご家族が介護をする立場だと100倍大変だと思っています。)

あくまで、介護士として「これは嫌だった。こんなご利用者やご家族には困った」という点についてお話ししていこうと思います!

ご家族の立場から、介護士の本音にご興味があれば、ぜひ覗いてみてくださいね。

介護士から見た「こんなご利用者は嫌だ」

1.女性職員にセクハラをする男性ご利用者(逆のパターンも然り)

このセクハラ問題、施設内で結構頻繁に問題になるんです。

入浴介助中や、居室でも介助中などに、お気に入りの女性職員と2人きりになるたびに、抱き着いたり、わざと身体に触ったり、言葉のセクハラをしたり……。

筆者が関わったご利用者の中にも何人かこういう方がいらっしゃいました。

これ、差別というわけではないのですが認知症のある100歳近い高齢者にされるのは、わりと抵抗がなかったのですが(抵抗がある職員の方ももちろんいらっしゃいます)、認知症のない70代くらいの若いご利用者にやられると、ものすごく嫌でした。

若く元気なので力も強いですし恐怖を感じます。そして何より不快です。

あまりに酷くご本人がはっきり意思をもってやっている場合、本人やご家族に厳重注意がされ、女性職員の身体介助を外されます。

人員上それがむずかしい場合は、まずはご本人に忠告→ご家族に忠告→改善しない場合は最悪ご利用をお断りするということもありました。

2.気に入らない職員をいびる

筆者が介護士をやっていたころは職員の中でもかなり若い方だったのもあり、ターゲットにされた経験はありませんが、気に入らない職員をいびるご利用者結構いらっしゃいます。(というか必ずいる)

「あの人は不細工だから嫌いだ」と言って、容姿で判断する(清潔感は大事です)。

介助に入った気に入らない職員に1時間ぶっ続けで文句を言い続ける。

気に入らない対応をされると怒鳴りつける。他の職員に悪口を言い続ける。

人格を否定するようなことを言う。

など……認知症があり、怒りっぽくなっている、病気で自制が効かない、職員の方にも非がある。などの場合だと仕方がないなと思いますが、あきらかに悪意があり特定の職員をいじめのようにいびり続ける人は、ご利用者といえど、嫌だな……と思っていました。

介護士といえど人間。自分だけそんな風にいびり続けられたら平常心でいられるはずがありません。

実際にそういうご利用者が原因で深く悩んでいたり、残念ながら退職をされた方もいらっしゃいました。

介護士から見た「こんなご家族は嫌だ」

1.あまりにも親離れができていない

大切な親御さんを預けていらっしゃるわけですから、様子が気になり、こまめに職員と情報交換をするのはとても大切です。介護士側からも助かります。

が、しかし中には、あまりにも親離れができておらず、常識的とは言えない行動をとられるご家族がいらっしゃいました。(ごく一部です)

筆者が1番記憶に残っているのが、母親の面会にこられた息子さん。ご利用者のみなさんが過ごされる共同の部屋で一緒に過ごされていました。

息子さんがお母さんの手を握られていて、「ん?ちょっとお母さん手が熱いんじゃない?」と体温を測るように職員に指示をされました。

私が対応し、検温をすると「36.9」…。

その数字を見た息子さん「微熱があるじゃないですか!お母さんの平熱は低めなんですよ!それなのにこんなところに座らせて!」とその場で怒鳴られ続けました。(結局こもり熱で測りなおすと平熱でした)

それを見た他のご利用者が「なんでそんな言い方するんだ!やめてあげろ!」と止めに入ってくれ(優しい涙)、よもや大惨事……

とこんなのはかなり稀なパターンでしたが、他にも、「すべてを知っておきたい」、「少しの変化でも決まっている記録以上に細かく書いておいてください。」「お母さんが要望する事には必ず答えてください」「お母さんが呼んでいるのになぜ他の人の対応をしているんですか?」

など必要以上のことを要望されると、かなり負担に感じました。

(体調や病気等で、医師の指示で細かく血圧の測定をする、様子を記録する必要がある、すぐに対応しないと危険、などの場合は別です。)

2.いつも連絡が取れない

次に困るのが、いつ連絡しても電話を取ってもらえない。メールを送っても返答がない。

などのご家族さん。

キーパーソンが娘さんや息子さんの場合、お仕事をされていて多忙なのは理解しております。

理解しておりますが、こちらから「○○が少ないので持ってきてください」などの連絡をご家族にしても返答がない、対応をしてもらえない場合、たとえばそろそろ肌寒くなってきたので冬服を……と言っても持ってきてもらえない場合一番困るのは親御さんであるご利用者で、とてもかわいそうなんです。

なんとか持ってきてもらえるまで、施設にあるものを貸出したりしてしのぎますが、「ごめんねぇ……」と情けなさそうにおっしゃるご利用者を見ていると切なくなります。

それでもそのくらいであれば、こちらで対応できますが、体調の急変など緊急の場合に連絡がつかない場合はとても困ってしまいます。

まとめ

いかがでしたか?今回はあまり聞けない「介護士の本音」というところに触れてみました。

筆者は介護の仕事がすごく好きで「天職だ!」と思って働いていたのですが、それでもやっぱり嫌な思いをしたり、人間同士の関わりの中で「この人はちょっと……」と思うこともありました。

悲しいことに介護士はときに見下されがちで、理不尽だなという対応をされることもたびたびありました。

介護施設や介護士に限らずですが、いつどんな時も、どんな立場の人に対しても丁寧に接したいものですね。

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